てらまちキャラバンミーティングを開催しました。

2018年8月から12月に、寺町・開明町かいわいの場所や人をきっかけとして、尼崎に「訪れたくなる」きっかけづくりを行う連続ワークショップ「てらまちキャラバンミーティング」を開催しました。寺町・開明町かいわいにある2つのスポット(サンシビック尼崎・琴城ヒノデ阿免本舗)に注目し、その場所や人をきっかけとした、もっとワクワクするまちになるための活動の立ち上げを目指しました。

てらまちキャラバン
ミーティングのプログラム

全5回の講座では、全体のファシリテーターに尼崎ENGAWA化計画の藤本さん、サブファシリテーターには昨年度の「てらまちワークショップ」参加者である円山さんにお越しいただきました。

第1回(8月29日)には、コミュニティデザイン・地域の活動づくりの基本を知ることをテーマに、藤本さんからレクチャーを受けました。また、すでに地域で活動する先輩として、昨年度のワークショップでプロジェクトを立ち上げたお二人(太田さん・坂本さん)にお話を伺いました。

第2回(9月26日)は、企画づくりの舞台となるそれぞれのスポットを実際に訪れ、ヒアリングやリサーチを行いました。第3回(10月17日)、第4回(11月15日)では、各スポットでチームに分かれ、各々の興味関心やスキルを掛け合わせながら企画づくりを行いました。

最終回(12月15日)には、一般来場者に向けてそれぞれのチームが企画をプレゼンテーションし、トライアルイベント実施に向け、意見交換をして企画の改善をはかりました。

第1回

コミュニティデザイン・
地域の活動づくりの基本を知ろう!
(2018年8月29日)

8月29日に貴布禰(きふね)神社をお借りして、第1回目の講座を開催しました。

「てらまちプロジェクト」や「てらまちキャラバンミーティング」の目的共有から始まり、地域で活躍している先輩(太田さん・坂本さん)によるゲストトーク、尼崎市を中心にさまざまな場づくりを実践する藤本さんによる「ローカルプロジェクトはじめて講座」、そして、次回以降の企画の対象となる2つのスポット(サンシビック尼崎・琴城ヒノデ阿免本舗)の紹介を行いました。

ゲストトークでは、昨年度の「てらまちワークショップ」で組成されたプロジェクトチーム、「護美奉行(ごみぶぎょう)プロジェクト」の太田さんと、「あままままるしぇプロジェクト」の坂本さんに、活動の紹介と活動する上で大切にしている3つのことを伺いました。

普段は学習教室の教室長を務めている太田さんが大切にしているのは、①「まずは『続けること』を目標に」②「『いい匂い』のする方に行く」③「『楽しむ』こと」、の3つ。「護美奉行」の活動で使用している「刀トング」も、実際に刀を鞘から抜いて披露いただきました。

地元でものづくりをしている方とのコラボから生まれたというこのトングは、「ひとたび刀を抜いてしまったら拾わざるを得ない」という、子どもから大人まで楽しめるアイデアで、教育に携わる太田さんならではの視点かもしれません。

「あまままるしぇ」の坂本さんは、ライターの顔を持ちながら、女性クリエイターチーム「ココスキ」のチームリーダー。女性のコミュニティに苦手意識があった経験から、居心地良い居場所を探している女性の選択肢の一つになればとの想いで、「アマ(尼崎)のママたちによるマルシェ」イベントに取り組んでいます。

坂本さんが大切にしているのは、①「フラットで自由でオープン」②「自分のすきなことを伸ばす」③「誰かのためではなく自分のため」、の3つ。特に、参加しやすい雰囲気づくりや、ミスマッチを減らすためにコンセプトを伝えることを意識しておられるということでした。

各ゲストトークの後には、参加者同士で感想を共有しました。無理に活動を続けるのではなく、緩やかなつながりの中で、想いをもって楽しみながら活動を続ける。2人の先輩の話から、継続的に共感者を得ながら活動を行うポイントを学ぶことができました。

「ローカルプロジェクトはじめて講座」では、藤本さんが大切にしている15個のことを紹介いただきながら、地域で活動を行なっていく際のポイントを学びました。さまざまなプロジェクトに取り組んだ経験から、企画編、マネジメント編、ネットワーク編の3つの観点で、次のような点を教えていただきました。

企画編

1.インプットは多い方がいい「わけではない」 
2.自分の感覚からはじめる(ニーズありきでなくていい)
3.計画やビジョン策定はほどほどに
4.既存の価値、モノゴトをアップデートする
5.つくったものはきちんと届ける

マネジメント編

6.リーダーは「活かす」視点を
7.関わるメンバーの価値認識とストーリーを明らかに
8.コミュニケーションはできるだけ密に
9.プロセスはオープンに 
10.無理しない、いつやめてもいい

ネットワーク編

11.内外に仲間を広げていく
12.巻き込むのではなく「巻き込まれる」
13.第一にリスペクト、第二に関心
14.まず自分自身とつながる
15.タイミングはいつくるかわからない

会場では時折笑いも起こりながら、何かをはじめる時や続けていくときに大切にしたいスタンス、価値観を教えていただきました。

楽しそうなこと・面白そうなことに自分も関わりにいってみる、コミュニケーションを通して想いや熱を相手に伝える、ということは、ゲストのお二人が言われていた内容にも通じるところがありました。

最後は、企画の対象となるスポット紹介。サンシビック尼崎と琴城ヒノデ阿免本舗の概要を紹介しました。

会場には、サンシビック尼崎の館長である河野さんがお越しくださり、プロジェクトに期待する熱い想いをお話いただきました。各スポットのより詳しい情報は、第2回講座で行うスポット訪問の際に、参加者にインタビューしてもらう予定です。

トークを聞くことがメインの第1回講座でしたが、ゲストトークや講義を踏まえ、これからそれぞれのスポットに参加者一人ひとりがどのような関わり方ができるのか、考えるきっかけになったのではないかと思います。

第2回

てらまちエリアの拠点を巡ろう!
(2018年9月26日)

9月26日に、サンシビック尼崎、琴城ヒノデ阿免本舗のそれぞれで、第2回目の講座を実施しました。午前と午後で全3回に分け、サンシビック尼崎に2回、琴城ヒノデ阿免本舗に1回訪れてヒアリングを行いました。

サンシビック尼崎

サンシビック尼崎の訪問では、館長の河野さんのご協力で実際に館内を案内していただきました。会議室、茶室、体育館、プール、大ホールなどを見学した後、校長室だったという部屋で施設の概要や使用方法、登録団体、自主イベントなどについてヒアリングを行いました。

サンシビック尼崎は御園小学校の跡地に建てられた複合施設で、敷地内には当時の相撲場や校旗、写真が残る、地域の大切な歴史を保存している場所でもあります。スポーツ教室や登録団体による文化活動など、多様な活動の場として利用されてきました。

2018年度の登録団体数は39団体。絵画や絵手紙、書道、語学、俳句、フラワーアレンジメント、茶道、パソコン、ダンス、詩吟、民謡・三味線、和太鼓、体操、日本舞踊、カラオケ、弦楽・管弦楽、料理、編み物などの団体が登録しています。

交響楽団やフラワーアレンジメント、日本舞踊では比較的幅広い年代の方が活動されているそうですが、年々、メンバーの高齢化に伴い登録団体や活動が減少しているといいます。

また、サンシビック尼崎の自主的な企画イベントも行っており、特に親子を対象にしたイベント(親子ヨガ・うどんづくり・ハロウィンやクリスマスの料理教室)が多いそう。寺町周辺の町歩きイベントも開催されています。

館のスタッフで自主イベントを企画しながら賑わいづくりを目指してはいますが、館の運営の他にもさまざまな事業を行っており、企画や新規利用者の開拓にはなかなか手が回らないという課題があるそうです。また、キッチンスペースなど、登録団体による利用が少ない部屋もあるため、何とかして活用したいという想いもあるようでした。

サンシビック尼崎では今後、登録団体の困りごと(新規メンバー・活動の担い手の確保など)を解決できるような取り組みをしていくことや、地域の独居老人の方が気軽に来られるような居場所になること、そして学生などの若い世代にも利用してもらえるような場になることを目指していきたいとお話されていました。

いかに幅広い世代の方に気軽に利用していただけるか、が今後のサンシビック尼崎の課題であり、注力したい部分と言えそうです。

琴城ヒノデ阿免本舗

琴城ヒノデ阿免本舗の訪問では、店主のご夫婦にご協力いただきお話を伺いました。訪れたタイミングでちょうど強い雨が降り、一同、ずぶ濡れでお店に着いたのですが、早速ご夫婦がタオルを渡してくださり、「まぁ、まずは食べてみてください」と水飴を試食させていただくなど、あたたかく迎えていただきました。

ご夫婦の仲の良いかけあいが続く和やかな雰囲気で、お店や水飴の歴史、地域との関わりについて伺いました。

お店の広報物や看板には「創業百有余年」という記載がありますが、その始まりは侍の時代。商工会議所には手続き上、現存の一番古い資料にある「明治11年」を創業として登録はしているものの、お店自体はそれ以前からあったそうです。

戦時中でお米がない時期には、なんとか小豆と砂糖は手に入ったため、水飴ではなくおぜんざいと和菓子を作り、「琴城堂」という屋号で和菓子屋を営んでいたといいます。

その後、次第にお米が手に入るようになってくると、ようやく水飴一本に切り替えていくことができたそうです。店名に使われている「阿免」とは、変体仮名で「あめ」と読み、そこからも長い歴史が感じられます。

また、お店のロゴは楽器の琴の弦を支える「琴柱」という部品をモチーフにしており、ご主人が採用したアイデアだそう。尼崎城が描かれた包装紙のデザインは昔から変わっていないそうですが、単色刷りだったものをご主人がカラーに変更されたそうです。何種類かある紙袋のうち1つは、もともとデザイン関係の仕事をされていた奥様がデザインしたもの。文字が入ったものとはまた異なる、シンプルでモダンな素敵さがあります。

もともとは飴を作るために水飴を生産しており、水飴が欲しいという声は、お坊さんが喉のためになめさせてほしいというくらいだったそう。東北地域からもお米を仕入れることがあり、その種類によっても味わいが異なるという水飴は、お米を発酵させたものを炊いてつくられているため、お米と水のみを使用し砂糖は一切使われていません。

著名人も愛するこの水飴は、全国からも注文が入り、メディアで取り上げられることも多いそう。お店の戸棚には当時の取材記事などの記録が何段にもわたり保存されていました。地域の方も多く訪れ、お土産や贈り物として購入されるそうです。

また、お店では長い間、地域の小学校の職場体験実習を受け入れており、水飴を販売する際の箱やしおりを折る手伝いをしてもらっているそう。実習に訪れた小学生からの感謝の手紙や写真も大切に保存されており、見せていただきました。お店の目の前にある開明橋の通りは小学生の通学路にもなっているようで、訪問中にも賑やかな声が聞こえていました。

全国的に有名なヒノデ水飴ですが、あえて観光ツアーなどのルートは受け入れていないといいます。一つひとつ手作りのため生産数が限られており、次々とツアーを受け入れてしまうと日々の商売ができなくなってしまうとご主人はお話しされていました。昔から地域に根付き、商売されてきた姿勢が、そうした部分にも垣間見られるようでした。

第3回目の講座からは、今回の訪問で見えてきた各スポットの様子を踏まえ、参加者の興味やできること、やってみたいことなどと紐づけながら、すでにあるスポットの価値とどう関わり、アップデートしていくことができるかを考えていきます。

第3回

企画ミーティング01
(2018年10月17日)

10月17日にサンシビック尼崎で第3回目の講座を開催しました。

参加者全員が集うのは初回以来、約2か月ぶり。第2回で開催したスポット訪問は日程の都合上、一部の方しかご参加いただけなかったため、まずはこれまでの内容を振り返ることから始めました。全体での振り返りの後はいよいよ、企画対象とするスポットを選び、チームごとの企画ミーティングに取り掛かりました。

この日の参加者10名は、サンシビック尼崎チームが5名、琴城ヒノデ阿免本舗チームが5名と、ちょうど半分ずつに分かれました。早速、それぞれのチームでテーブルに分かれて、模造紙や付せんを用いてアイデア出しを行いました。

スポット1:地域に根付き、地域に開いた、地域の活動の発信拠点「サンシビック尼崎」

サブファシリテーターの丸山さん、事務局の中野がサポートを担当するサンシビック尼崎チーム。

今回の企画会議の会場がサンシビック尼崎であるということを活かして、実際に館内を見てまわるなど、その場で得た発見をもとに話し合いが進みました。見学後の気づきと、そこから考えられる改善点ややりたいことを付せんに書き出してアイデアを広げ、最終的に次の5つのテーマに絞り込みました。

1h10mのゴールデンタイム(ママさんのためにできること)

子どもが受けているレッスンの1コマがおおよそ1h10m。その間、待っている時間を潰しているママさんたちへ有意義な時間を提供する。

墓地と星空のナイトライフ(3F大ホール奥のホワイエ活用)

まだ活用されていないホワイエから見える寺町のパノラマビュー。墓地が一望できる景色はユニークで面白い。昼と夜のそれぞれの顔があり、特に墓地と星空の景色は印象的。ツアースポットとして組み込んでも良いのでは。

学校の階段の怪談(館内の階段をジャック)

習い事終わりの子どもが座っていたり、階段に人が集まっていることが多い。また、建物内には暗い場所が多い印象。元々、サンシビック尼崎は学校があった場所であり、怪談とも親和性が高いため、肝試しができると面白いのでは。

ロビー活動(1F入口のラウンジ活用)

ラウンジ横のトレーニングスペースでは朝から利用する地域の方も多く、朝活が盛ん。それ以外のラウンジのあり方を考えてみるのはどうか。テーブルにボードゲームを置けば楽しんでもらえるのでは。また、1Fと2Fが吹き抜けになっていることを活かし、何かコミュニケーションが取れるのでは。

可能性のかたまりたち(情報や活動の見せ方の工夫)

登録団体の紹介掲示板の見せ方を改善したり、活動中の部屋の様子が見えるような工夫ができないか。また、部屋の名前を考え直したり、壁や柱の禁止表示(土足!張り紙!進入!)を改善できないか。

スポット2:10年以上地域で続く、老舗の水飴屋さん「琴城ヒノデ阿免本舗」

琴城ヒノデ阿免本舗チームのサポートをするのはファシリテーターの藤本さんと事務局の宮野。

こちらのチームには開明町にお住いの方がいらっしゃることもあり、寺町・開明町かいわいの歴史や文化について豆知識を教えていただきながら話合いを進めました。「自分の興味関心・できること・やってみたいこと」と「琴城ヒノデ阿免本舗の特徴からできそうなこと」の2つの観点で各々のアイデアを付せんに書き出し、模造紙に貼り出して行きました。それらの意見を見ながらアイデアを組み合わせ、枠にとらわれない発想も出されました。

自分の興味関心・できること・やってみたいこと(抜粋)

お菓子づくり、子どもと関わること、早起き、謎解き、伝統工芸品に興味がる、カレーが好き、スポーツ、化学、写真、旅、尼芋で大学芋づくり

琴城ヒノデ阿免本舗の特徴からできそうなこと(抜粋)

・水飴やご当地野菜を活用した企画。水飴の生産数が限られているため水飴自体を大量に使うことは難しい。水飴を作る過程でお米を発酵させることに紐づけて何か企画できないか。

・水飴レシピの開発。店頭にレシピを置いてもらうことで、お客さんとの会話の種にもなるのでは。最寄りの育成調理師学校との連携、地域の小学生との連携もできるのでは。

・かつて「ランプ飴」という名前で商品を売っていたことから、照明のランプと絡めた企画ができないか。

・地域に銭湯があることを活かして、「飴」×「風呂」=「アメブロ」という企画ができないか。

最後は、各チームの企画会議の内容を全体で共有しました。

短時間のワークではありましたが、模造紙いっぱいにアイデアが出され、お互いのチームの企画案について感想や意見交換を行いました。チームの枠を超えた連携の可能性もありそうです。

参加者からは「それぞれの意見を掛け合わせると思いもよらないことができると感じた」「ワイワイ意見を出せるのが楽しい」「発見の仕方が面白かった」などの感想が聞かれました。

発表まで、残る講座はあと1回ですが、それまでの間に各チームで個別会議をしようという声も上がり、まずは2回目の企画会議に向け、11月上旬にチームごとに集まることが決定しました。欠席された方へのフォローも含め、事務局とファシリテーターでサポートを進めていきます。

第4回

企画ミーティング02
(2018年11月15日)

11月15日、サンシビック尼崎を会場に、第4回目の講座を開催しました。

第3回目の講座後、今回までの間に、サンシビック尼崎チーム、琴城ヒノデ阿免本舗チームそれぞれで個別会議を実施していました。まずはその内容と、現段階での企画案について全体で共有する時間を持ちました。

サンシビック尼崎チームは、前回大きく5つの企画アイデアが出ていましたが、その中の1つ、「施設で行われている子ども向けレッスンの待ち時間70分間にお母さんたちに有意義な時間を提供する」ということに注目して、各々が70分間でできる企画の案を発表。

琴城ヒノデ阿免本舗チームは、水飴が登場する一休さんのお話からアイデアを得たトークイベントや、「アメカジ」という言葉から発想した写真企画を発表しました。

続いては、発表した各企画を書いた「プランシート」を壁に掲示し、それぞれの企画に対して、チームの垣根を越えて参加者が付せんにコメントやアイデアを記入し、貼り付けていきました。

みるみるうちにたくさん付せんが貼られていき、その中には「サンシビック尼崎チームの●●企画の中で一緒にできそう」「琴城ヒノデ阿免本舗チームの●●が使えるのでは」といったチーム間のコラボアイデアも出されました。

それらのアイデアや意見をもとに、改めてチームごとに企画のブラッシュアップ会議を行いました。

サンシビック尼崎チームでは、「ルナシビック(大ホール前のホワイエを活用したナイトアクティビティ企画)」「尼崎のシンデレラ(女性をターゲット)」「70分間の家事企画(子どもを待つお母さんに注目)」「できる!WS(館内の禁止事項表記に注目)」など、さまざまな70分間企画が挙がっていましたが、ディスカッションの結果、「ルナシビック尼崎」の採用が決まりました。また、「可能性のかたまりたち」は、思い入れを持って発案者が並行して企画を進めることになりました。

ルナシビック尼崎 オープニングイベント(仮)企画案

開催日程:2019年2月19日(火)夜(※満月の日)
開催場所:サンシビック尼崎ホワイエ
対象:普段施設に関わりの無い方・施設利用者・周辺住民
目的:サンシビック尼崎へ訪れやすくする(特に父親)。親子の交流を生み出す(特に父親と子ども)。
目指す風景:ちょっとした非日常や癒しを感じる場。親子で学べる時間が身近にある。ふとした時に夜空を見上げる。
内容:
①全員でスーパームーンを鑑賞
②ホワイエの窓際に、灯明でウサギを作る(昼にWS、夜に鑑賞)
③ヒノデ水飴で作ったみたらし団子を食べる(昼に調理→夜実食)
④登録団体と協力し、月にまつわる俳句などを展示

懸念事項:運営チーム、協力者、予算・参加費、規模、など

琴城ヒノデ阿免本舗チームでは、「あめトーク!(水飴が出てくる一休さんのお話から発想を得て、一休さんが遺した言葉「大丈夫。心配するな、何とかなる。」をもとに、学生の挑戦を応援するためのトークイベント)」「アメカジ(水飴をファッションの一部として楽しむ企画)」「水飴料理企画(水飴を企画のメインに)」の3つのアイデアが挙がっていました。

全体からの意見を踏まえディスカッションした結果、「あめトーク!」を軸として、そのイベント内で水飴を用いた料理(漢方ドリンクとスイーツ)を提供する方針が決定しました。

あめトーク!企画案

開催日程:未定(新社会人や新大学生を対象にするため春頃が良いか)
開催場所:未定(大覚寺に協力を依頼)
対象:新社会人や新大学生
目的:参加者に失敗や悩みも発想の転換で切り抜けることができるという気づきを得てもらう。提供したドリンクやスイーツをきっかけに琴城ヒノデ阿免本舗に興味を持つ人を増やす。
内容:
①一休さんのようにとんちで人生を生き抜いてきた人を毎回のゲストとして招き、トークイベントを行う
②水飴レシピのスイーツとドリンクを提供する(レシピ開発では、江戸時代などのお菓子について尼崎市立地域研究史料館の方に歴史監修を依頼したり、地域の婦人会・調理師学校とコラボができるのでは。)

懸念事項:ゲスト候補の絞り込み、場所・日程、進行内容の具体化、提供するレシピ開発

いよいよ次回は第5回目の講座、最終プレゼンテーションです。

参加者からは「時間が足りない!」「話し合いが楽しかったが、もう少し個人でも企画を検討しておけばスムーズにでき、良かったと感じた」などの声が聞かれ、発表までの間に引き続き、各チームの個別会議を実施することが決まりました。

第5回

プレゼンテーション!これまでとこれから
(2018年12月15日)

12月15日に尼崎商工会議所をお借りし、最終回の講座を開催しました。

この日は企画チームに加え、一般来場の方7名がご参加くださいました。これまで2回の全体での企画会議と、3回にも及ぶチーム個別会議を実施してきた各チーム。さらにオンライン上でも、発表に向けた最終準備を進めてきました。

最終回の今回は、いよいよ温めてきた企画案を発表して会場のみなさんで意見交換を行い、トライアルイベントの実施に向けた改善を行う場となります。また、会場にお越しいただいた一般来場の方にとっては、地域で新たに生まれた活動の種を知り、興味を持った活動への関わりしろを見つけていただくためのきっかけの場となります。

プレゼンテーションに先立ち、まずはそうした目的をお伝えさせていただき、いよいよ各企画の発表が始まりました。

アメトーク(琴城ヒノデ阿免本舗)

発表の先陣を切ったのは、琴城ヒノデ阿免本舗チームから生まれた「アメトーク」企画です。

これまでの企画会議で、水飴自体をメインとした企画やお店を使うイベントの実現は難しいという話があり、どのような視点で企画を立てるのか、頭を悩ませてきたチームメンバー。鍵となったのは、「お寺×水飴」から発想した一休さんのお話でした。一休さんの遺した言葉を挑戦の言葉として解釈し、若者をターゲットとして、前向きに挑戦するきっかけをつくるトークイベントが生まれました。

プレゼンテーションでは、トライアルイベントでも提供する予定の水飴レシピの漢方ドリンクと、お団子、はったい粉キャンディも、試食として提供しました。

可能性のかたまりたち(サンシビック尼崎)

続いて発表したのは、サンシビック尼崎チームから生まれた「可能性のかたまりたち」という企画。

発起人の強い思い入れから、個人で企画・発表を行なってくださいました。サンシビック尼崎の施設見学で得た気づきをもとに、少し不自由に思われるかもしれない施設予約の制度を逆の発想で楽しもう、という企画を考えました。

具体的には、施設利用のためには利用日の3か月前から予約抽選を行う必要がありますが、それを逆手に取り、先に開催日を決めて部屋を確保してしまい、当日までにコンテンツを企画してみようというもの。会場からも、「なるほど!」という声があがりました。

ルナシビック(サンシビック尼崎)

とりを飾ったのは、サンシビック尼崎チームの2つ目の案、「ルナシビック」です。

大ホール前のホワイエに注目し、施設利用の少ない夜間に何か開催できないかと、サンシビックの「サン(太陽)」とホワイエから見える夜景とを絡め、お月見企画を考えました。お月見団子の提供や星空観察、月に見立てた球体型ランプの制作ワークショップなど、さまざまなコンテンツが案として発表されました。

ホワイエ自体の利用予約が出来ないなどの検討項目はありますが、直近の満月の日である2月20日の開催を目標に、アイデアや協力者の募集を呼びかけました。

また、イベントのコンテンツにある球体ランプの展示や、ヒノデ水飴を用いたお団子の試食提供も行いました。

プレゼンテーションの後は、各チームでテーブルに分かれ、一般来場の方も交えて意見交換を行いました。

企画チーム以外からの新しい視点での意見が出され、トライアルイベント実現に向けた検討事項やアイデアが共有されました。地域ですでに活動されている方や、スポットを利用されている方、地域をよく知る方もいらっしゃり、幅広い年代の方から意見を伺うことができました。

「アメトーク」に対する意見・アドバイス

イベントにかかる費用をどうするか。話を聞くだけではなくアウトプットの場があると良いのでは(トークを聞いて学んだ教訓や決意を巻物に書いて持ち帰ってもらうなど)。座禅など、仏教的な内容と絡めても面白いのでは。朝活の一環としてお寺と絡めた取り組みができそう。

「ルナシビック」、「可能性のかたまりたち」に対する意見・アドバイス

昼と夜に開催できないか。茶室を使用しても良いのでは。和歌やかぐや姫と絡められるのでは。プロジェクトマッピングをしてはどうか。節分の時期に開催される灯篭イベントと連携できないか。ものづくり体験ワークショップにし、作品をお土産にしてはどうか。お団子作りもコンテンツの一つにし、親子向け料理イベントをしてはどうか。文楽や歴史の寸劇などを子ども向けに開催しても良いのでは。

また、意見交換の後には、全体で感想の共有を行いました。これまでを振り返って、企画チームからは、思うように進められない難しさを感じながらも、「いろいろな視点で意見が聞けてよかった」という感想がありました。

てらまちキャラバン
ミーティングを振り返って

タイトなスケジュールの中、勉強や仕事の傍、ご参加いただいた企画チームのみなさんのご協力がなければ生まれなかった、それぞれの企画たち。まずはみなさん、ありがとうございました。

今後、実際にトライアルイベントを開催していくかどうかは、最終的にチームメンバーの意思に任されます。トライアルイベントの実現に向け活動を継続していく場合には、てらまちプロジェクトとしても広報や地元の方との連携などの面で引き続きサポートをしていきます。

各企画の、今後のさらなる取り組みにご期待ください!

「ルナシビック」 トライアルイベントを開催しました!

2月21日、サンシビック尼崎にて「ルナシビック」のイベントが開催されました。

あいにくの曇り空だったため、予定していたお月見は中止となってしまいましたが、ワークショップを通して親子の時間をつくることを目的に、フォトフレームづくりを実施。6名の方が参加されたようです。参加者からは「楽しく話しながら過ごせた」といった感想も聞かれたということでした。

中心になって企画を進めたメンバーからは、次のようなコメントが届きました。

「ルナシビックVol.1、短い期間の中で無事に終えました。難航した広報活動、企画の変更による準備不足など、反省点もありますが、参加してくださった方々の、無我夢中になって自分の作品と向き合う光景はとても印象に残っています。今回、親子参加は少なかったですが、サンシビック尼崎は夜のプラットホームになりうることを確信しました。運営メンバーも楽しく携わることができました。多くの支援に感謝しながら時あきは多種多様な方々の交流を作れるよう奮闘したいと思います。」

「アメトーク」 トライアルイベントを開催しました!

5月10日、大覚寺信徒会館にて「アメトーク」のイベントが開催されました。

株式会社zerozibaの米田さんをゲストに迎え、若者を中心に、21名が参加するトークイベントとなったようです。ヒノデ水飴を用いたスイーツも、プレゼンテーションの時からさらにパワーアップして提供されたそう。参加者からも、自然な甘みが大好評だったようです。

中心になって企画を進めたメンバーからは、次のようなコメントが届きました。

「てらまちキャラバンミーティングの講座でミーティングを重ねながら、水飴スイーツやドリンク試作を行ってきました。地域の人と密に時間を過ごすのは初めての経験だったため、試行錯誤の連続でしたが、とても素敵な経験をさせていただきました。」